ケーキ屋さんをより良くするための100のアイデア【戦略編No.11~16】

まずは簡単に自己紹介を。
私はパティシエとして10年以上働き、生産管理などを経て、
いまは全国のケーキ屋さんやカフェのお手伝いをする事業をしています。

その経験の中でケーキ屋さんをより良くするためのアイデアを100コまとめてみました。
ただ、 あくまでお店を今よりも「より良く」するため。
そして、実例ではなく「アイデア」として書きました。お店の運営の参考になれば幸いです。
まずは、お店の売り上げに直結しやすい「戦略」についてのアイデア6つ書いていきます。

11:売れていない商品を辞める

定番でずっとお店にならんでいるけど、手間ばかりかかって売れていない商品は一度販売を辞めてみましょう。
・職人のこだわりとして作っているお菓子
・シェフの思い出の詰まったお菓子
・手間ひまをかけて作るお菓子
これらは愛着が湧きますし、もちろんその商品にファンのお客様がいるとは思います。

ですが、そのお菓子を作っている時間をなくせば新しい商品を作る事ができます。お店の新商品のサイクルを早く回す事はお客様に飽きられないためにも重要なことです。思い切って辞める勇気も大切です。

ただ、売れないので辞めるだけではもったいないので、開店記念日など、年に数回イベントでお祭り的に復活させてお客様に「特別なお菓子」と言う事を伝えて売るなどの作戦を立てて売るのも面白いでしょう。

12:客層にマッチした商品展開をする

お店に来るお客様のメインはどのような方ですか?具体的な年齢や性別、家庭環境を想像してみましょう。
例えば…

・40歳
・女性
・結婚していて子供が2人
・高校生の女の子と、中学生の男の子

さて、ここからどんな事が想像できるでしょうか?

・子育てが少し落ち着いているので、昼間は自分の時間があるのでは?
・家族で誕生日を祝っているのでは?
・近所のママ友と集まるお茶会があるのでは?

このように具体的に深く想像してみましょう。
様々なお客様がいるとは思いますが、まずは具体的なお客様を1人決めて、その方にあった商品を考えてみましょう。

この女性が求めている商品を想像して商品開発をしてみましょう。

・1人でこっそり自分へのご褒美となるようなお菓子
・家族でお祝いできる大人向けのバースデーケーキ
・集まりに手土産にもっていきやすい個包装された常温持ち歩きができるお菓子

この様に、より具体的な商品をイメージして作れますね。

お店の立地も、ビジネス街にあるお店と、住宅街にあるお店では求められるものが違います。自分の作りたいものだけでなく、お客様にあった商品を具体的に考えて作りましょう。

13:ライバルを決める

ジャンプの王道のバトル漫画にはライバルは必要不可欠ですよね。
面白いお店にもライバルが必要なんです。ライバルはシェフが修行していたお店でもいいですし、日本一のパティスリーと言われているお店でもかまいません。もしくは、ケーキ屋さんだけでなく3つ星のレストランや有名な家具屋さんでも面白いですね。

自分が羨ましいと思うお店を「勝手に」ライバルと位置付けて、「勝手に」切磋琢磨してしまいましょう。(と言いつつ、こちらが一方的に磨かれますが)

お店の味だけでなく、接客や、内装デザイン、宣伝の仕方など色々な面でライバル視して自分のお店をレベルアップさせましょう。ただパクるのではなく、あくまでライバル視です。負けずにより良くしようとする着火剤のようなイメージです。

お店や自分が、成長する上でライバルは意外と大切です。

14:ショーケースの並びを考える

お店のショーケースの並び方、いつも同じパターンではありませんか?

よく行くコンビニやスーパーでも棚の陳列が変わると新鮮に感じられます。
もちろん意味のなく並びを変えるのではなく、売り上げに繋がるような並びを常に考えましょう。

例えばコンビニは、お客様のお店の滞在時間を長くする事が客単価をあげる秘訣だと考えています。
お店の中を歩く距離を長くするために、お客様がよく買う商品を店内の端に陳列しています。例えば、お弁当のコーナーは基本的にお店の一番奥にあります。これも、お客様に出来るだけ店内を歩いてもらうためです。

これをパティスリーのショーケースで考えると端から端までしっかり商品を見てもらう工夫をします。よく売れる商品はショーケースの端の方に並べ、本当に売りたい商品を中央の目立つ所に並べると視線が端から端まで行き、購入のきっかけになります。

また、お客様の見やすい陳列も大切です。日本人の平均の目の高さが約140cm。最も見やすい角度は下10度前後だと考えられています。つまり最も目につきやすいのは、床から約135cm前後の高さということになります。
この高さに彩りの良い魅力的な商品を並べることでお店の印象がグッと良くなるはずです。

15:客単価をあげる

売り上げを伸ばすためには、客数を増やすだけでなく客単価も大切です。
販売業の売り上げの基本原則は『客数×客単価』
つまり客単価を上げればお店の売り上げは当然上がります。

例えば…

1日100人のお客様がくるお店の
平均客単価が¥10上がれば
100×10=¥10001ヶ月24営業日で
1000×24=¥240001年で
24000×12=¥288000
客単価を10円上げるだけで年間¥288000上がります。

客単価の平均値を上げるためのシンプルな方法は、もう1つ買ってもらう仕掛けを考えることです。
そのためにすることを挙げると…

・商品にオススメのポップをつける
・レジ横に焼き菓子を並べる
・期間限定商品や、シェフの気まぐれ商品
・スタッフ声かけを欠かさない

全て当たり前の事ですよね。
ひとつひとつは小さな事ですが、お店全体で客単価を意識した営業を心がけましょう。

16:2度目の来店のきっかけを作る

常連化曲線と言うのをご存知でしょうか。
トレタという飲食店の予約/顧客台帳サービスの会社が発表しているデータです。
飲食店で2回目の来店がある可能性はおよそ10%です。
しかし、2回目来店した人が3回目の来店をする可能性はおよそ30%に上がります。

ーーそう、2度目の来店が大事なのです。
いかに新規のお客様が2回目に来てもらえるか。そこに力を入れましょう。

よくあるキャンペーンとしてあるのが、全ての人をターゲットにしたクーポン。 一時的の集客としては効果があるのですが、長い目でみたら実は効率悪いんですね。 なぜなら、キャンペーン目当てで来たお客様がほとんどで、常連化が見込めない一過性の集客になってしまうからです。

それなら、初回来店のお客様を2回目も来店させるためにキャンペーンを企画するべきです。
もしクーポンを発行するのなら、初回〜2回目の来店のお客様をターゲットにします。そのお客様にクーポンを2〜3回繰り返して発行して来店してもらい、常連客になってもらうのです。
その来店の間にお客様にお店の魅力を伝え、キャンペーンが終わっても来店してもらえる状況を作った方が闇雲にクーポンを配るよりも効率が良いはずです。

以上で…

まずは、ケーキ屋さんをより良くするための100のアイデア【戦略編 その3】として6つ書いてみました。
100コ全てを読むのは大変なので、必要な時に読みたい項目だけを読んで活用していただけるような構成で書いています。
まだまだ長いシリーズですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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では、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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