ケーキ屋さんをより良くするための100のアイデア【販売業務編No.29~33 】


まずは簡単に自己紹介を。
私はパティシエとして10年以上働き、生産管理などを経て、
いまは全国のケーキ屋さんやカフェのお手伝いをする事業をしています。

その経験の中でケーキ屋さんをより良くするためのアイデアを100コまとめてみました。
ただ、 あくまでお店を今よりも「より良く」するため。
そして、実例ではなく「アイデア」として書きました。お店の運営の参考になれば幸いです。

今回はお店の印象を決める大きな要素である、【販売業務】について書いてみます。とある大御所の有名パティシエは「味の8割が接客で決まる」と言っていた程に販売業務は重要です。

パティシエが販売業務も兼任しているお店も多いかと思いますので、ぜひパティシエの方にも読んでいただけると嬉しいです。

29:親近感のあるポップを書く

商品をおすすめするポップを作成する際、手書きのアプローチをおすすめします。
しかし、お店のコンセプトによっては手書きが適さない場合も考えられます。迷った際には、お店の本質を考え直してみてください。

パソコンで作成されたデザインに、中途半端なパソコン技術が使われたポップは、非常に見づらくなりがちです。特に手作り感が大切なパティスリーの場合、パソコンで生成されたポップは適していないでしょう。

例えば、以下のようなデザインのポップは、期待外れですよね。

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その代わり、手書きで暖かみのある文字を使用することで、商品の美味しさをお客様に伝えやすくなります。ポップは、お客様への手紙として考えると良いでしょう。

また、ポップは頻繁に更新することをおすすめします。
例えば、ドン・キホーテやヴィレッジヴァンガードのポップを思い出してみてください。お店に足を運ぶたびに、さまざまな新しいポップが貼り出されていませんか?

商品のラインナップを頻繁に変更することには限界があります。
しかし、手軽に更新できるポップを変えることで、お店の雰囲気を微調整できるかもしれません。お客様がお店からの手紙を読むような感覚で、気軽に立ち寄ってもらえる店づくりを考えてみましょう。

30:レジを自動釣銭機にする

営業時間終了後、レジのお金を手作業で数える時間は非効率的です。理想的には、現金不使用のキャッシュレス決済を採用したお店が最良ですが、現実にはまだまだ現金社会の側面が存在します。

近年、コンビニやスーパーマーケットでもセルフレジが増加傾向にありますが、パティスリーにはセルフレジが適さないという意見もあります。なぜなら、パティスリーは非日常の体験を提供するべきであり、セルフレジを導入することであまりにも機械的で魅力のないお店になってしまうかもしれないからです。

したがって、お客様との対話とコミュニケーションを維持しつつ、効率を向上させる方法として、セルフレジではなく自動釣銭機を導入することをお勧めします。このアプローチにはいくつか利点があります。まず、会計時のエラーを最小限に抑えることができ、お客様への信頼性を高めます。さらに、閉店後のレジの処理も簡素化できます。

当然ですが、クレジットカードやQRコード決済の導入も不可欠です。これらの新しい支払いオプションを導入した上で、自動釣銭機を活用することで、よりスムーズで魅力的なお店運営を実現できるでしょう。

31:作業台を整理する

ケーキや焼き菓子の包装作業をスムーズに行うために、作業スペースの整理と清潔さは非常に重要です。汚い作業台は誤りを招く可能性があり、商品の渡し忘れや誤った包装が発生します。また、狭いスペースはケーキの損傷につながることもあります。

効率的な作業環境を維持するため、賞味期限シールやロゴシールを台紙から事前に取り出しておく方法がありますが、これらのシールはお客様から見える位置に貼るべきではありません。目につかない場所に貼りましょう。

作業スペースを整理する際、アイテムの配置が鍵となります。よく使用するリボンやケーキ箱は手の届きやすい場所に置くことが重要です。最も効率的なレイアウトは、昔、駅にあったキオスクのように、一歩も動かずに全ての作業が行える状態です。このような配置を心掛けましょう。整ったスペースは作業の正確性と効率性を高め、お店全体のプロフェッショナルな印象を与えます。

32:商品補充のルールを決める

お店において、商品の補充タイミングは極めて重要です。
単に在庫が減ったからといって補充するのではなく、適切なタイミングで行うことが、お客様にとって心地よいショッピング体験を提供する鍵です。

各商品について、明確な補充ルールを設定しましょう。
たとえば、特定の商品が在庫が○個になったら補充する、といった具体的なルールが役立ちます。特に、お店で人気のある商品は常に十分な在庫を確保しておくべきです。

理想的には、常に商品が満タンの状態で陳列されていることが望ましいですが、これは現実的ではありません。販売スタッフには他の業務も多くあります。そのため、補充の優先順位を明確に定めることで、スタッフが効率的に業務を遂行できるようにしましょう。

このような補充のルールを定めることで、スタッフはルールに慣れ、お客様の来店パターンを読みながら、適切なタイミングで商品を補充することができます。補充作業の効率化とスムーズな店内運営に貢献します。読者が心地よい買い物体験を享受できるよう工夫しましょう。

33:賞味期限管理をする

お店で提供する商品の賞味期限や消費期限を管理するために、簡単な一覧表を作成しましょう。これはエクセルを使用して簡単に作成できます。
この表は、各商品の製造日からの賞味期限や消費期限が何日かを一目で把握できるようにするものです。以下のような形でイメージできます。

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賞味期限は、お客様にとっても重要な情報ですが、販売側は時折これを曖昧にしてしまうことがあります。お客様が簡単に賞味期限を理解できるように、一覧表を店内に掲示するか、ファイリングやラミネートなどで保管し、見やすい場所に配置しましょう。

さらに、商品が店頭に陳列される際の賞味期限も定期的に確認し、管理する仕組みが必要です。これも同様にエクセルを利用して簡単な表を作成し、閉店後の日常業務に賞味期限のチェックを組み込みましょう。
これらの措置を取ることで、賞味期限に関する情報を透明化し、お店の運営をより効果的にし、お客様に安心感を提供できるでしょう。

以上で・・・

販売業務編として、5つのアイデアを書いてみました。

100コ全てを読むのは大変なので、必要な時に読みたい項目だけを読んで活用していただけるような構成で書いています。
まだまだ長いシリーズですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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