
ケーキ屋さんのための「整理整頓」アイデア集① ― 作業時間を減らし、味の安定につなげる方法 ―
はじめまして。
私はパティシエとして10年以上現場に立ち、その後は生産管理などを経験し、現在は全国のケーキ屋さんやカフェの運営サポートを行っています。
現場に関わる中で、
「お店を大きく変えるほどではないけれど、確実に良くなる工夫」
が数多くあると感じてきました。
そこで、ケーキ屋さんを“今より少し良くする”ためのアイデアを100個にまとめています。
ここでは実例紹介ではなく、すぐ試せるヒントとして書いています。必要な部分だけ拾い読みしていただけたら嬉しいです。
今回は「整理整頓」についてです。
お客様から見える売場は整っていても、バックヤードや厨房までは手が回らない。
そんな状態になっているお店も多いのではないでしょうか。
以前書いた衛生の話とも共通しますが、

美味しいお菓子を作るお店ほど、作業環境が整っている印象があります。
作業の迷いが減ると、仕上がりも安定するからだと思います。
整理整頓を始めるきっかけとして、参考になれば幸いです。
41:道具を精査する
道具を探す時間は、1日の中では短くても積み重なると大きなロスになります。
まずは「使用頻度」で分類してみましょう。
・1軍:毎日使う
・2軍:たまに使う
・3軍:ほとんど使わない
配置の考え方はシンプルです。
1軍 → 手の届く位置
2軍 → 少し遠い位置
3軍 → 倉庫 or 手放す
分類が終わったら、戻す場所を固定します。
工場の工具のように、誰が見ても位置が分かる状態が理想です。

ゴムベラやホイッパーの位置にはラベルを貼り、置き場所を明確にします。
整理=減らすこと
整頓=配置すること
この2つを徹底するだけで、道具を探す時間はほぼなくなります。
42:材料の保管場所を固定する
材料も道具と同じく「探さない配置」を目指します。
仕込みの流れに沿って並べるだけで、作業効率は大きく変わります。
仕上げ用の粉糖やナッツは、1つのトレーにまとめるとスムーズです。
保管場所が曖昧だと、在庫が見つからず過剰発注につながります。
理想はスーパーの陳列のような並び方です。

・何個あるか
・欠品しているか
が一目で分かる状態を目指します。
(もちろんスペースに合わせて無理のない範囲で大丈夫です)
粉袋など重い材料は積み重ねず、見える状態で置くと管理しやすくなります。
43:冷蔵庫の中を整える
冷蔵庫は散らかりやすい場所です。
家庭用と同じく、トレーやブックスタンドなどを使うと整いやすくなります。

また、よく見かける「ナパージュのバケツ再利用」はあまりおすすめできません。
理由は2つあります。
・中身が見えない
・丸型でスペース効率が悪い四角いコンテナに変えるだけで、収納量と視認性が改善します。
ピューレ容器の再利用も、誤認や誤発注の原因になりやすい傾向があります。
安価な保存容器に統一する方が、結果的に管理しやすくなります。また、冷蔵庫奥の材料は見失いやすいため、引き出し式の収納を使うと取り出しやすくなります。
44:冷凍庫の中を整える
冷凍庫は特に混乱しやすい場所です。
月1回の棚卸しと軽い清掃をおすすめします。
霜で中身が分からなくなる場合は、色分け管理が有効です。
例
・自家製ピューレ:赤
・ナッツ:黄
・乳製品:青

慣れると文字を読まずに取り出せるため、開閉時間が短くなります。
庫内表示を扉にも貼ると、さらに効率的です。
ストッカー型はワイヤーカゴで層分けすると取り出しやすくなります。
食品は密閉して保管し、冷凍焼けや匂い移りを防ぎましょう。
以上で・・・
整理整頓のポイントは次の4つです。
・道具の使用頻度で分ける
・材料の場所を固定する
・冷蔵庫は見える収納にする
・冷凍庫は色で管理する
すべてを一度に変える必要はありません。
できるところから少しずつ整えていくと、作業の迷いが減り、結果的にお菓子の安定につながります。
このシリーズは必要な項目だけ読める構成にしています。
続きも気になったときに読んでいただけたら嬉しいです。
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