ケーキ屋さんをより良くするための100のアイデア【戦略編No.1~5】

まずは簡単に自己紹介を。
私はパティシエとして10年以上働き、生産管理などを経て、
いまは全国のケーキ屋さんやカフェのお手伝いをする事業をしています。

その経験の中でケーキ屋さんをより良くするためのアイデアを100コまとめてみました。
ただ、 あくまでお店を今よりも「より良く」するため。
そして、実例ではなく「アイデア」として書きました。お店の運営の参考になれば幸いです。
まずは、お店の売り上げに直結しやすい「戦略」についてのアイデア5つ書いていきます。

1:コンセプトを明確にする

まず、お店のコンセプトを明確にしましょう。
意外とコンセプトを決めていないお店が多いのですが、決めておくと便利です。

突然ですが、人は1日に約35,000回の決断をしていると言われています。
人が決断をするためには、かなりのストレスと労力がかかっています。

…なにが言いたいかというと、お店のコンセプトを決めておくと決断する回数を減らすことができるということです。
コンセプトという1本の軸があると、

・お店の内外装
・ケーキの見た目
・包材などのパッケージデザイン
・接客スタイル

色々な事が決めやすくなります。
特に便利なのが、スタッフが自分で判断しやすくなる点です。

有名なコンセプトを挙げるとスターバックスコーヒーの【Third place(第3の場所)】があります。家でも学校や会社でもない第3の場所として居心地のいい空間を設計していますね。スタッフはお店のコンセプトに従い、自分たちで考えて動いているのは有名ですよね。

コンセプトは大それた物ではなく、シェフの求めるキラキラとした理想を掲げてもかまいません。
とにかくお店の方針をコンセプトとして言葉にする事が大切です。

2:スペシャリテを決める

最近はお店のスペシャリテは不要だという意見も出ていますが、私は必要だと感じています。
ただ、ストーリー性のない、お飾りのスペシャリテは必要ないと感じます
スペシャリテと名乗るなら、なぜその商品がスペシャリテなのかをしっかり語れるほどの熱量が必要です。

そして、その熱を持ったストーリーはどんどん発信していくべきです。
スタッフに口頭で伝えてもいいですし、SNSでの発信、店内のPOPを書いて直接お客様に伝えてもいいでしょう。

スペシャリテを決める際は、初めてお店に来るお客様にも常連のお客様にも愛される飽きの来ない商品にするといいと思います。
そのスペシャリテを食べることでお店のことが記憶に残させることができれば最高ですね。

3:稼ぎ頭の商品を決める

スペシャリテとは別に、お店の稼ぎ頭になる商品を決めましょう。
稼ぎ頭の商品の具体的な指標を4つ挙げるとすれば

① 材料原価率が8~15%程度。
② 製造効率が良い(製造リードタイムが短い。ロスが出にくい。など)
③ 常温保管が可能で賞味期限が長い。もしくは、冷凍保管が可能。
④ 誰でも知っている種類のお菓子(チョコケーキ、チーズケーキ、クッキーなど)

この4点が目安として考えられます。
指標に合った商品を丁寧に宣伝していきます。手土産需要や配送需要に答えられるパッケージも作ると良いでしょう。

この稼ぎ頭の商品が、お店の全商品の年間売り上げ金額の10~15%くらいがこの商品を占めるくらいになるまで育てると良いでしょう。
するとおのずと、お店の経営も安定するはずです。

4:商品ラインナップ一覧を作る

お店の全商品を一覧で見れないお店は多いものです。
商品ラインナップの一覧表があると結構便利なので、作っておいて損はありません。
商品のラインナップ一覧を作り方は、

・商品をジャンル別に分ける。
・販売している時期や月毎に分ける。

同じ商品でも単品売り、複数個売り、セット売りなどでも分かれているかと思います。焼き菓子に多いですね。

例えばフィナンシェだと
・フィナンシェ単品売り
・フィナンシェ5コセット
・焼き菓子セットに入ったフィナンシェ
と言った具合です。

ここで気をつけたいのは、きちんとそれぞれを別の商品としてカウントする事。上の3つのフィナンシェはそれぞれ別の商品です。

商品を一覧で見れるとこんなメリットがあります。

・在庫管理がしやすくなる。
・売上分析がしやすくなる。
・商品戦略を考えやすくなる。

販売戦略の基礎としてまず、商品ラインナップの一覧表を作りましょう。

5:商品の年間スケジュールを立てる

年間の商品スケジュールを立て、スタッフ全員で共有しましょう。
いつ、どんな商品が販売されるかが決まっていないとこんなデメリットがあります。

・スタッフはお客様への宣伝もできない。
・製造計画も立てにくい。
・販売直近なってバタバタする。

ただ、気をつけたいのは100%スケジュール通りに商品を出すと遊びのない、形式ばった少し退屈なお店になってしまいます。

シェフやスタッフがその時々に美味しいと思ったお菓子や、作りたいと思ったお菓子を出せるような余白を作っておくと魅力的な商品構成のお店になるでしょう。

以上で…

まずは、ケーキ屋さんをより良くするための100のアイデア【戦略編 その1】として5つを書いてみました。
100コ全てを読むのは大変なので、必要な時に読みたい項目だけを読んで活用していただけるような構成で書いています。
まだまだ長いシリーズですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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では、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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